あなたの家の「お隣の家」が、突然「スタジオ事業者」になり、昼夜に渡り撮影の音や光で苦しむ状態になったら。。。

2019.10.09

世田谷区議会議員、桃野芳文です。

世田谷区議会は現在、決算特別委員会の会期中。

本日は、都市整備委員会所管質疑を行いました。

桃野は持ち時間16分で質疑。

メインで取り上げたのは、住宅地に突然「スタジオ」が出来てしまうという問題。

まず前提として「用途地域」の説明を。

都市計画においては、ある地域は商業地域、ある地域は工業地域、ある地域は住居地域など、地域を区切って用途の混在を防ぎ、そこに暮らす人が快適に便利に過ごせるよう、まちづくりが誘導されます。

例えば、閑静な住宅街の真ん中に、トラックが頻繁に出入りしたり騒音が発生したりする「工場」ができてしまえば、周囲とのトラブルになることが容易に想像できますよね。

よって、街には用途地域の見えない線が引いてあり、その地域地域で建物の高さや用途などに制限がかかっています。

例えば、「第一種低層住居専用地域」。

これは閑静な住宅街を形成する地域と言っていいでしょう。

基本的にが住居が立ち並ぶ地域ということになりますが、住居以外では学校、図書館、公衆浴場など生活に密着した施設、又寺や神社などの宗教施設、高齢者施設や診療所など医療・福祉関連の施設の一部のみ設置が認められます。
(店舗兼住居で小規模なものは一部設置が認められます)

ところが世田谷区内の実際の事例で以下のようなものがあります。

第一種低層住居専用地域にある家で、いきなりスタジオ営業が始まってしまいました。ドラマの撮影などが昼夜に渡って行われ、音、光が周囲に影響を及ぼし、車や人の出入りが頻繁に行われる状態に。

その立地は以下のような状況でした。

スクリーンショット 2019-10-09 21.35.31

第一種住居地域ならスタジオ営業可能ですが、上記スタジオの敷地の過半が第一種低層住居専用地域にかかっているので、敷地全体が「第一種低層住居専用地域」の制限を受けることになります。

よってスタジオ営業は違法。地域の方は、区役所に「スタジオ営業をやめさせてほしい」と訴えていました。実際に区には、これをやめさせる権限を持っています。

ところが、スタジオ事業者側は、区役所にこんな相談をしてきました。

「隣接するコインパーキングの2台分を貸切、これで敷地の過半が第一種住居地域になり、スタジオ営業ができるのではないか」

スクリーンショット 2019-10-09 21.40.39

スタジオとコインパーキングの敷地は見た目上は一体になっていませんし、そもそも地域の方の困り事の状況もコインパーキングの貸切で変化するわけではありません。

ところが区側は「これならOKです」とスタジオ事業者に答え、実際に事業者側はこの方法で「スタジオ営業OK」の状態としてしまいました。

これ、はっきり言って、法の趣旨をかいくぐる行為ですよね。これを認めてしまう世田谷区の姿勢もどうなんでしょう。法の解釈として正しいのでしょうか。

そんなことを区に問いました。

桃野は、もしも区の言うように、こういう行為で用途地域の制限を解除できるのが現在のルールなら、それを防ぐ新たなルールが必要だと考えます。

そして、世田谷区は建築違反への効果的な対応ができていないのではないかということも感じざるを得ません。

本件では、住民から区に最初に苦情が寄せられたのは平成25年。事業者がコインパーキングを借り「スタジオ営業を合法化」したのは平成28年の秋頃のようです。

平成25年から平成28年まで区はどういう対応をしていたのか。そうした点においても、区の対応には問題があるように思います。

質疑の様子(動画)はこちらからご覧下さい。

動画は以下、世田谷区議会のサイトからもご覧頂けます。

15分58秒まで早送りすると桃野の質疑部分です。

世田谷区議会のサイト

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