DV被害者を守る意識が薄すぎる。世田谷区でまたもや大きなミスが発生してしまいました。

2018.02.08

世田谷区議会議員、桃野よしふみです。

桃野がこれまで議会で取り上げてきたDV被害者やストーカー被害者等への「支援措置」に関連して。

世田谷区役所が、また事件を起こしてしまいました。

*支援措置

DV被害者やストーカー被害者にとって「居所を加害者に知られない」ことが最後の砦となります。そこで自治体(例えば世田谷区)が住民票の閲覧、交付に強い制限をかけるのが支援措置。支援措置対象者になれば、仮に(DV加害者である)家族が、役所に「住民票の写し」を請求しても交付されることはありません。ところが、この支援措置が適切に運用されない事例が全国で相次いでいます。あの「逗子ストーカー殺人事件」では逗子市役所の職員が支援措置対象者であった三好梨絵さんの住所を、三好さんの関係者を装った探偵に漏洩、探偵から住所を得た男が三好さんの命を奪ってしまいました。

桃野は「世田谷区で支援措置が正しく機能しておらず、区民の安全が脅かされている」と議会でこれまで何度も取り上げてきました。世田谷区は、DV被害者の住所をDV加害者に漏洩したり、DV被害者の住所をDV加害者側弁護士に開示したりといった事件を相次いで起こしています。

そして、またもや・・・

桃野は「あれだけ議会から警鐘を鳴らしてきたのに、なぜ」という思いです。

世帯主のDVから逃れるため、世田谷区内に住所を置いたまま他自治体(X市)に居所を移して、DV加害者から逃げていたAさん。

X市に住んでいるので、世田谷区の国民健康保険を抜け、X市の国民健康保険に加入することになります。

X市から世田谷区に対して「世田谷区の国保脱退手続きが必要」「対象者はDV被害者である」「引っ越した日に遡って脱退手続きを」と連絡がありました。

世田谷区は手続き開始。

Aさんは、遡りの対象期間内にX市で医療機関を受診(世田谷区の国民健康保険証を使用)していたので、以下手続きが必要になりました。

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世田谷区は、世田谷国保から出費したお金の返還請求を国保加入者である「Aさん世帯主」に発送、「Aさん世帯主」が世田谷国保にお金を返還し、その返還したことを証明する書類をX市に提出して、X市国保から「世田谷国保に返還した分」を受け取る、というのが「通常の手続き」になります。

しかし、今回はDVに関わること。世田谷区もそれを承知していたので、Aさん世帯主に返還請求を送ってはいけませんでした。なぜならAさんの受診した医療機関がバレれば、Aさんの生活圏がバレることになるから。「X駅前クリニック」などの医療機関名であれば場所も一目瞭然で特定されてしまいます。本件のような場合は、Aさん宛に直接返還請求を行うか、世田谷区とX市の間で調整を行なう(Aさん世帯主を挟まない)べきでした。

今回の事件も完全に、世田谷区のミス。Aさんは訳あって「支援措置」対象者ではありませんでしたが、DV被害者であることについては世田谷区は認識していました。

現在、世田谷区はAさんと転居費用の支払いを含めた示談交渉中。Aさんの安全が第一で対応をしなければなりません。そしてその一方で、世田谷区のミスでまた貴重な区民の税金が失われてしまうというのもまた事実です。

(直近で言えば、世田谷区がDV被害者の住所をDV加害者に漏洩した別の事件で、転居費用等約144万円をDV被害者に支払っています)

■平成30年2月6日の福祉保健常任委員会資料①

保険2018-02-07 14.19

■平成30年2月6日の福祉保健常任委員会資料②

転居費用負担支払い 2018-02-07 14.20

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