これまで取り組んできた「DV被害者への支援措置」に関する問題で(他自治体の事例ですが)また事件です。

2018.02.03

世田谷区議会議員、桃野よしふみです。

これまで取り組んできた「支援措置」の問題で、(他自治体の事例ですが)また事件です。

*支援措置

DV被害者やストーカー被害者にとって「居所を知られないようにする」というのは最後の砦です。そこで行政が住民票の閲覧、交付に強い制限をかけるのが支援措置。支援措置対象者になれば、仮に家族(DV加害者であることも)が、役所に「住民票の写し」を請求しても交付されることはありません。ところが、この支援措置が適切に運用されない事例が全国で相次いでいます。

あの「逗子ストーカー殺人事件」では逗子市役所の職員が支援措置対象者であった女性Aさんの住所を、Aさんの関係者を装った探偵に漏洩、探偵からAさんの住所を知った男がAさんの命を奪ってしまいました。

世田谷区役所でも過去、DV被害者の住所を加害者に漏洩するなどの事件が起きていますが、さらに「加害者の依頼を受けた弁護士、からの依頼があった場合、加害者には住所を伝えないと制約を取った上で住所を開示する」といった危険な運用を続けています。

さて、一昨日報道されていたのは、以下の事件。

DV被害女性  町職員が住所漏らす、補償を協議 長崎】(毎日新聞)

元夫からのドメスティックバイオレンス(DV)の被害者として住民票などの閲覧を制限している女性と子供の住所を、町職員が誤って第三者に電話で教えてしまったとのこと。町役場の課長らが女性宅を訪れて謝罪するとともに、精神的苦痛を与えたとして補償についての協議を行っているようです。

今年1月11日、町の戸籍係に、県外の自治体の戸籍係を名乗る女性から「Aさんの子どもの現住所欄を教えてほしい」との電話があり、戸籍係職員が住所を伝えてしまったとのこと。その後、この電話の主が名乗った自治体からの事務手続きがないことから、電話が「なりすまし」であった可能性が高いと判断したようです。

東園田町のホームページに掲載された謝罪文には「被害者の保護を優先すべき行政が漏洩してしまうことは考えられません。これは戸籍システムで秘密保持するため、パソコン画面で、注意喚起を2度にわたり表示されるシステムであるにも関わらず漏洩したものであります」とあります。

本件事例でもそう、逗子の事件でもそう。

支援措置対象者の住所情報には、ありとあらゆる形で触手が伸ばされます。行政には、それを鉄壁の守りで跳ね返していく力量が求められます。DV被害者やストーカー被害者にとって、相手方に住所情報を知られるということは、すなわち命が危険にさらされるということですから。世田谷区もそうですが、その自覚に欠けると指摘せざるをえない自治体が少なくありません。

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