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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2017-07-13

青森市新町商店街で行われている「創業支援」の勝率はなんと6割!この話、世田谷区の創業支援事業にも生かさねば。

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世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
先日のブログでは、仙台市にある「公益財団法人仙台観光国際協会」へ伺い、観光振興(国内外からの観光客誘致)と市内在住外国人の生活支援について学んできたことをご報告しました。
その後、仙台から青森へ移動。
青森では青森市新町商店街と青森県庁に伺ってきましたので、順番にご報告します。
まずは青森市新町商店街。
商店街というと、大型スーパーや郊外型の大型店舗、さらにはインターネット通販などに押されて衰退が進むというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。確かに、これまでの流れを追って行けば全国的に「商店街」の数は減り続け、シャッター商店街(シャッターが下りたままの店舗=閉店した店舗、が目立つ商店街)という言葉も聞き慣れたものになりました。
しかし、地域に密着して新たなサービスを提供しながら、”元気”を維持している商店街もたくさんあります。その商店街の一つと言っていいでしょう。青森市の新町商店街では「福祉対応型商店街」を標榜し、賑わいを保ち続けています。
街路のバリアフリー化、自転車道の整備(自転車、歩行者、自動車の安全)、電動スクーター(シニアカー)の貸し出しなど。さらに商店街内に病院や介護関連の施設などを呼び混み、それを商店街全体の集客につなげようとしています。
お話を伺うと、商店街周辺のマンション需要が旺盛だとか。理由を伺うと、高齢者が雪かきや雪下ろしから解放されるために、郊外の一戸建てから市街地内のマンションへ住み替える動きが進んでいるということらしい。
なるほど、雪が多い地域特有の問題と思われますが、冬の間、毎日のように除排雪作業をしなければいけないというのは、高齢者にとって大きな負担ですね。
何れにしても、高齢者の方々のニーズを満たしながら賑わいを維持していこうと次々と新サービスを打ち出す姿勢は非常に見習うべきものがあります。
そして、創業支援策も大変勉強になりました。
商店街内には、青森市が設置する青森市多目的交流広場(パサージュ広場)があり、ここで青森市の「商業ベンチャー支援事業」が行われています。飲食系は原則3年間、物販系は原則1年間の出店が可能。運営は民間事業者(商店街や商業者が出資している有限会社ピー・エム・オー)に委託する公設民営のスタイルで現在、飲食店が8店、マッサージ店が1店開業しています。
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各店舗の坪数は5.3坪〜23.7坪、家賃は坪6,000〜7,000円、共益費やゴミ処理料金などを含めると、飲食店で約53,000〜約180,000円/月の負担があります。
出店前、出店中はピー・エム・オーによるコンサルティングが行われ、この場所を退いた後も商売が継続可能なよう指導が受けられるとのこと。これまでここを”卒業”した事業者は35、そのうち市内の別の場所で継続して営業を続けている事業者は21と、その勝率は6割との説明もありました。
”勝利の秘訣”を伺うと、行政(役所)が連れてくる「コンサルタント」にはろくな人がいない。まずはしっかりとした力のあるコンサルタントを見つけて来て活躍してもらうこと、そして出展者に教え込むのは「商売の厳しさ」、という答えが返ってきました。「ここでチャレンジしたいと応募してくるのは、別の場所で失敗した人が多い。なんとかしてもう一回チャレンジしたいという強い熱意のある人にはこちらも一生懸命応援したい」との話もありました。
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世田谷区もこれままで創業支援事業を行ってきましたが、あまり効果を上げているとは言えません。桃野はこれまでも議会で取り上げてきましたが世田谷区は「いくら税金を投入して、それがいかほどの創業支援につながったか」すら把握してこなかったのが現状。まさに「為にする」事業のような状態でした。桃野がこれまで議会で取り上げて以降、事業の内容やその後の事業継続状況の把握など、変わってきた部分もありますが、今回の視察内容も、世田谷区の創業支援事業に是非、生かしていきたいテーマです。
商店街で視察、様々なお話を伺った後は、青森県庁に伺う予定でしたが、商店街の方に「絶対に、訪問して!」と勧められ「青森市文化観光交流施設 ねぶたの家 ワ・ラッセ」へ。時間の制約から、15分の”超かけ足”での見学になりましたがこれは面白かった。展示されているだけでも(動いていなくても)迫力満点のねぶたを鑑賞できます。
施設に入って、まずスタッフの方に「見るのにどれくらい時間がかかりますか」って聞いたら「しっかり見たい方で1時間ぐらい」というお答え。そこに「時間が無いので15分で見たいんですけど・・・」って相談したら、鑑賞のポイントや注目すべき作成技術などを親切に教えてくれました。きっと皆さん「ねぶた愛」に溢れているのね。
そして、ねぶたはそれぞれ、本当に美しい。これは、いつかまたゆっくり鑑賞しに来なければ。できればねぶた祭りの期間に実際に動いているねぶたを見に来たいなぁ。
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