【支援措置】世田谷区、DVから逃れるために居場所を秘匿していた親子の住所情報を加害者側弁護士に漏らす(2)

2017.06.16

世田谷区議会議員、桃野よしふみです。

昨日のブログでお伝えしました支援措置の件。

DV被害者の事前の申し出にも関わらず、加害者側弁護士に対して「DV被害者の住民票の写しを交付してしまった」という事件です。

ここまで記してきた大切なポイントを改めて掲げておきます。

・Aさんは、DV加害者(夫)から逃れるために「支援措置」(住所情報が加害者に漏れないようにする措置)を受けていた

・Aさんは自分の弁護士からアドバイスを受け「相手方の弁護士が”裁判のため”と言って、住民票の写しの交付依頼をした場合も交付しないで欲しい」と区に申し入れ済み

・法令に沿って、区は「相手方弁護士には交付しない」「必要であれば裁判所に直接住民票の写しを交付する」という対応が可能だった

おそらく、世田谷区にも上記内容を正しく理解している職員はいたのでしょう。Aさんの事例では加害者の弁護士から「裁判に提出する」として住民票の写しの交付依頼があった当初、担当所管である区の出張所は「支援措置対象者の住民票の写しは裁判所に直接送付する」と判断し、相手側弁護士からの依頼受付窓口になっていた住民記録・戸籍課に対し「その旨を弁護士に伝えるよう」支持しています。

しかし、それを伝えた住民記録・戸籍課職員が、弁護士から再度「裁判所ではなく自分に送付して欲しい」と言われたことで、区としての判断をいとも簡単に変えてしまいました。出張所の判断を覆し「加害者には情報を開示しない旨、書面で弁護士から確認をとり、弁護士に住民票の写しを交付する」としてしまったのです。

区は、何故このような対応をしたのでしょうか。Aさん親子の立場を第一に考えれば「裁判所へ送付」という判断を変える余地などなかったはずです。

「相手方弁護士に強く言われたから」

そんなことは理由になりません。

桃野は一般質問で、こう言った経緯に至った理由を区に尋ねるとともに「区はいつ加害者がやってくるか怯えながら暮らして居るAさん親子に対して、転居の支援含め、本人の意向も踏まえた誠実な対応を行うべきではないか」と取り上げました。

桃野の質問に対して、区の答弁は、以下のようなもの。

・裁判所ではなく、加害者側弁護士に交付したのは「スピーディーに対応するため」

・加害者に住所情報が伝わっていないことを確認しているため、転居費用負担のケースに該当しない。

これは、驚きました。

「スピーディーに対応すること」と「よりリスクが無い方法を選択すること」であれば、本件の場合、後者の方が大事であることは火を見るよりも明らかでは無いでしょうか。さらに「加害者に住所情報が伝わってない」というのは、区には確認しきれないはずです。弁護士に対して「漏れてないよね」と聞いたとして、弁護士が「漏れてないよ」と答えるのは当然。そして、未来永劫、情報が漏れないという保証はどこにもないはずです。

万が一、弁護士のメモを覗き見でもした加害者が被害者宅にやってきたら・・・。区は一体、どう責任を取るつもりでしょうか。

いつも社会的弱者に寄り添う「フリ」をしている区長も、議場でこれらの質疑をただ傍観するだけ。区の対応に問題ありとは一切考えていないようです。

そして、それどころか、本件では「区長の驚くべき冷淡な態度」についても明らかになっています。

続きは次回ブログで。

一般質問の様子は、 世田谷区議会のサイトよりご視聴いただけます。

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