「8050問題」を例に見ても、引きこもり、介護、困窮など複合的な要因が存在します。いかに「縦割り」の弊害を無くすか。

世田谷区議会議員、桃野芳文です。

8050問題。

仕事や学校に行けず、家族以外の方との交流をほとんど行わない、長期間にわたって自宅に引きこもっている状態、いわゆる「ひきこもり」の状態にある方の年齢が高齢化しています。

中でも「80代の親」が、「ひきこもりの状態にある50代の子ども」と同居していることで、経済問題や介護の問題などにつながっていくというのが「8050問題」です。

これは、当事者たちだけの問題ではなく、地域の問題として取り組んでいかなくてはならない問題でしょう。

平成30年の12月に、内閣府が40歳から64歳の方、5,000人を対象に、調査を行ったところ、およそ1.45%の方がひきこもり状態である可能性があるという結果となりました。

こちらは関連記事、日経新聞より。

中高年ひきこもり61万人 内閣府が初調査 

世田谷区(行政)は、この調査をもとに「世田谷区に当てはめると、およそ4,800人程度がひきこもり状態にあると推測される」としています。

「8050問題」への対応を課題としている自治体は世田谷区だけではないでしょう。

今日の日経新聞に「8050問題」に取り組む自治体に国から財政面での支援が入る旨の記事が掲載されていました。これは朗報。

引きこもり複合課題に対応 介護や困窮、窓口を一本化(日経新聞)

ネット版の記事では12月10日の夜に配信されているようですが、紙面では12月11日の朝刊の記事です。

要約すると以下内容。

・親子で生活に困窮する「8050問題」においては、親の介護や病気など複数の課題を抱えている場合があるが、市区町村の相談窓口が分かれていて、相談がたらい回しにされたり、担当者間で情報が共有されずに支援が届かなかったりする例がある。

・医療、介護など制度の縦割りをなくして窓口を一本化、就労から居場所まで、社会とつながる仕組み作りを進める市区町村を、国が財政面で支援する。

・早ければ2021年度から実施。

世田谷区もそうですが多くの自治体において、社会的な課題に対応するための施策に、国が財政支援をしてくれるのは大歓迎。「8050問題」に限らず福祉的な課題の多くは複合的な要因を抱えていることが多く、行政にありがちな縦割りの弊害をなくす努力が求められます。

もちろん、(相談を受ける側の)一人の人間が、ありとあらゆる問題の相談に適切に対応できる、そんな「スーパーマン」を育成するのは簡単では無いと思います。しかし少なくとも相談を受けた側は、全ての課題解決まで常に相談者に伴走しながら、必要な支援へと繋ぎ続けていく仕組みが必要なのでは無いでしょうか。

世田谷区でも、国の財政支援を活用しながら、様々な福祉的相談を一つの窓口で受けられるような仕組みを広げていければと考えています。

 

トップへ戻る