秋田県藤里町の取り組み。「ひきこもり」状態にあった方の3割以上が就労に至っているという施策。

世田谷区議会議員、桃野芳文です。

今日のブログも昨日に続いて「ひきこもり」の話を。

昨夜は「若者支援のこれまでとこれから」と題するイベントで山登敬之先生(精神科医)、斎藤環先生(精神科医)のお話を伺ってきました。

関連ブログはこちら↓

不登校の原因を「生徒・児童の無気力」としてしまう学校の実態。先ずこれを改めなければ不登校支援はできないという話

昨日、先生方から秋田県の藤里町の取り組みについて言及がありまして、これは知っておかなければと思い、先ずはネットで検索。すぐに良いサイトが見つかりました。

ひきこもりを地域の力に ~秋田・藤里町の挑戦~】(2013年10月28日(月)放送、NHKクローズアップ現代)

もう6年前か。NHKのクローズアップ現代で取り上げられていたんですね。

秋田県藤里町は、人口3,800人の小さな町。65歳以上の高齢者が人口の4割を超えています。

その藤里町が、ひきこもりの問題に気付いたのは、2006年。きっかけは、高齢者の介護予防にあたっていた介護福祉士が、お年寄りから受けた相談でした。

町は、自治会や民生委員、PTAなどのネットワークを活用して情報を集めたところ、113名の方がひきこもりの状態にあることが判明。藤里町の現役世代の実に10人に1人という数字だったそうです。

ところが番組では「藤里町にはひきこもりが多い」との前提に警鐘を鳴らしています。

曰く「藤里町のように、丁寧に一戸一戸訪問をし、話を丁寧に聞くと、恐らくどんな地域でも、同じような厳しい状況にある方、困った状況にある方は、きっとたくさんいる」

藤里町では、数年間をかけての戸別訪問の後、2010年ひきこもっていた人たちのための就労支援施設を開設。2013年の番組内では、ひきこもっていた113人のうち、50人以上が家を出て、そのうち36人が、すでに働き始めているとしています。

藤里町での取り組みはいかなるものか。以下の点がポイント。

・地域の情報を持っている方々(自治会や民生委員、PTAなど)とのコミュニケーションにより情報収集

・情報収集を元に戸別訪問。粘り強く、それぞれの方々の状況を把握

・(紆余曲折はありながら)引きこもっている方々のニーズは「働きたい」ということと確信

・ホームヘルパー2級などの研修が受けられ、資格を取ることができる失業者のための支援事業について広報に注力(この場合の手法は該当の家庭に全戸チラシ投函)

・上記施策が成功(多くの方が研修に参加)したことで、就労支援を強化すべく就労支援施設を開設。

・その後、就労支援策をさらに拡大。商店街も支援の輪に加わり、町にどんな仕事があるのか、各店の店主から、仕事についての講義を受ける機会も提供。

奏功したのは「情報提供を粘り強く、丁寧にやっていくこと」「就労支援に向けては、いきなり本格的な就労ではなく丁寧に段階を踏んでいくこと」。

藤里町の取り組みでは、人材不足と言われている介護の分野であったり、後継者不足と言われている商店街の各店を、今後担っていく可能性も含めて、ひきこもり経験者に活躍の場を与えていますね。

世田谷区においても、大いに参考にすべきヒントがあると思います。

 

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