迷惑空き家の問題。世田谷区では緊急時の対応については条例で定めていますが、迷惑の中身はそればかりではありません。

世田谷区議会議員、桃野よしふみです。

人口減少社会、少子高齢社会を迎え「空家問題」は多くの自治体を悩ませています。

世田谷区でも同様で、平成28年(2016年)の3月には「世田谷区空家等の対策の推進に関する条例」が施行されています。ただこの条例で定められているのは主に「緊急措置」と「安全代行措置」で、それは放置していると危険な状態の空家(管理不全の空家)を主な対象にした取り組みです。

例えば、ベランダがいかにも不安定で地上に落ちてきそうな状況の空家があるとします。台風が世田谷区に接近しつつある。このまま放っておくと隣家に向かってベランダの一部が吹き飛んでくるかもしれない。

そんな時、所有者が不明で、所有者に必要な措置を促すことができないなどの事情があれば、区の職員がその空家の敷地に立ち入って、ベランダをロープで縛り付けるなど、とりあえずの安全確保の為の措置ができるという内容です。

あくまで「このままでは危険」という管理不全な空家に対しての措置ということ。

でも「このままでは危険」というほどでもないけど、迷惑空家となっている場合は何ができるでしょう。例えば樹木が繁茂して隣家に木の実や落ち葉が大量に落ちてくる。虫が発生して不衛生。などなど。こういう場合において、所有者が不明であれば、区が代わりに効果的な措置を講じるなどという対応ができません。

そこで、国は現在こんな動きが。これは良い動きだと思います。

土地の相続登記を義務化 所有者不明問題で法改正へ 】(2/8日経新聞より)

これは、所有者不明の土地が増えている問題を解消するための法改正。

・相続登記の義務化

・所有権の放棄を認める制度の創設

・遺産分割の話し合いができる期間の制限

・土地ごとに相続財産管理人を選任可能に

など。法相が法制審議会(法相の諮問機関)総会で諮問し、2020年の臨時国会に改正案を提出する方針とのこと。

所有者不明の土地は、所有者が亡くなった後に相続人が決まらず放置されたり、相続人が登記簿上の名義を書き換えなかったりして発生する例が多い(現在、相続時の登記を怠っても罰則はない)。そして、こうした土地に建つ建物が管理不全でトラブルを引き起こすこともあります。

上述した法改正は、新たな所有者不明土地の発生を抑止し、迷惑空家の増加に歯止めをかける効果があるのではないかと思います。今後の国会での議論に要注目です。

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